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さよならダーリン。

こうして我が家にやってきた【姫編】

長年連れ添った、熟年夫婦のようだった結婚3年目。
結婚前に7年も付き合っていれば「ツー」と言えば「カー」ともなる。

当時、不妊治療をしていたが子供は出来なかった。
「人工授精をしてみて出来なければ、犬が飼いたい」と告げた翌日。
仕事から帰ったダンナに「買い物行こー」と誘われた。

連れて行かれたのは、ペットショップ。
「い、嫌な予感がする…」そんな私をよそに、ダンナは犬を物色中。
そこにブラックタンとレッドのつるりとしたミニチュアダックスの姉妹が居た。
ブラタンの仔が可愛かったけど、すでに購入された後だった。
「とりあえず次!」と別のショップに連れて行かれる。
「犬飼うの?」と聞くと「飼ってイイって言ったじゃん」と返された。
子供が出来なかったら…という話は、華麗にスルーされたらしい。
結局、最初のショップに戻ると、ブラタンの仔には“売約済み”が貼られてた。

レッドの仔は、とても情けない顔で私達を見つめていた。
店員さんがお決まりの「抱いてみますか~?」の一言を放つ。
どうぞ~と差し出されたダンナは「お前が抱けよ」と私に抱くよう促した。
「やられた…」と思いながら抱く。
ハイ、お持ち帰り決定~。

ダンナは名前を「芋がイイ!!」と言い張ったが、無論却下して「姫」と名付けた。
頭の毛が薄い、胸毛の禿げた、情けな~い顔したレッドの仔は我が家の一員になった。


“私が欲しがった”という既成事実を作るために、姫を抱かせたんだよ!
自分が欲しかったくせにさ~。
こうして我が家にやってきた【姫編】_d0160985_1285183.jpg

    ある日フードを買いに、ショップに出向くとブラタンの仔は何故かケースの中に居た。
   その時はもう1匹を迎え入れる余裕が無かった為、後ろ髪引かれつつショップを後に。
      後にダンナと「あの時に、あの仔も迎え入れれば良かった」とかなり後悔した。



by himecacao | 2010-10-16 01:48 | 姫とカカオ

未亡人のズボラ日記。
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